テレワークうつについて

テレワークうつについて

コロナが収束せず、社会中が閉塞感に覆われている昨今ですね。職場でもテレワークが中心となり、それによるストレスも深刻なものとなっているようです。ところで、今ベストセラーとなっている本の一つに、こういったものがあります。

この本によると、最近では「コロナうつ」のみならず「テレワークうつ」という言葉も使われているようですね。確かにテレワークだと、仕事上で疑問点が生じても誰かに気軽に聞くこともできません。そのために仕事が進まず、また孤立感も高じ、しだいにうつ状態になっていく方は多いと思います。

それに、テレワークだと容易に生活リズムも崩れます。歯止めが効かないので、遅くまで仕事をしてしまったり、朝の始業時間の直前まで朝寝坊してしまったり、といったことは、つい皆様されてしまうのではないでしょうか。
この本でも、テレワークうつの予防として、孤立を防ぐことと、規則正しい生活を心がけることが重要と述べられています。

 うつ、といった精神症状でなく、身体症状が出ることもあるようです。漢方を専門としている先生が興味深い発言をされています。「最近、コロナに罹患していないのに熱発する方が増えている。それも決まって午後から夜にかけて熱発し、それが連日続くうちにしだいに衰弱していく」というのです。この熱発のパターンは東洋医学の世界では「潮熱(ちょうねつ)」という言葉で昔から知られ、原因は、身体の消耗と心身両面のストレス、とされているのだそうです。
確かに、テレワークによって運動不足となり、生活リズムも崩れて消耗しているところに、孤立感も伴って重い負荷がかかってきたら、心身ともに限界を迎えてしまい、そのサインとして熱などの身体症状も出てしまうのでしょう。熱発したときの対応としては、次のように書かれています。


なお、この状態を予防するためには、この先生もまた前掲書と同様に、規則正しい生活習慣を心がけ、普段から努めて運動をして体力を維持していくこと、と述べられています。

さて、孤立を防ぐ、ということについては対応は難しく、職場側からの積極的な関わりも大切でしょう。皆様ご自分でできる対応としては、少しでも不調を感じたら、相談先として、クリニックなど専門施設を利用していただくことも良いかもしれません。前にもお伝えしたように、当院では最近「オンライン相談」というのを始めました。ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください