いつも忙しくしていることの良さについて-飯田橋メンタルクリニックブログ

いつも忙しくしていることの良さについて

 

私事で恐縮なのですが、先日は、習っている楽器の発表会でした

 

私は結構緊張しいで、

人前で何かをすることにはかなりストレスを感じます。

それが、先週は学会で聴衆の皆さんの前での対談、今週はプロのバンドの前でソロでサックスを吹くというイベントが重なり、

それなりに大変でした。


 

しかし、一つ気がついたことがあります。

学会での対談も、楽器の発表会も、それぞれかなり緊張してしまうものですが、それらが近い日時で重なってしまうと、緊張感が2倍になるどころか、かえって緊張感が減ってしまいました…⁈

これは患者さんもしばしば仰るのですが、今お悩みの問題よりも深刻な問題が突如巻き起こると、それまで抱えていた問題など、どこかに消し飛んでしまいますね。逆に言うと、その時に自分が抱えている問題に集中できる余裕があると、その不安や苦悩が必要以上に倍増してしまうことがあります。

ですから、今回私に起きた事態のように、ストレスフルなことが複数重なったほうが返って、一つ一つの問題に過度に心配することがなくて、楽になることもあるようです。

私がしばしば皆様にお伝えするように、森田療法ではよく、「いつも忙しく!」とか「常に何かしている生活を!」などどアドバイスします。これは、いつも動いていると生活も気分も活性化していきますよ、という意味でもあるし、また、一つ一つのことに不安がっている暇もなくなるので、不安の総量(?)も減りますよ、という意味でもあります。

特に神経症でお悩みの方は、むしろストレスに思われることを複数、生活の中に取り込んでしまうことをおすすめします。
とはいえ、疲労が溜まりすぎることは問題ではあります。私も2つのイベントが終わったあと、少し風邪気味です。

ここはこれ以上無理しないで、週末もゆっくり読書などして過ごそうかと思っています。