夏休みも終わりで、お役所でのセミナーが始まりました
夏休みが終わり、忙しくなってきました。
セミナーの準備は大変なのですが、
ところで、常日頃は、 同業の方への批判は避けるべきと考えて発言は避けているのですが 、管理職の方への啓蒙活動ならば許されるかと思い、 初めて最近の精神科医療についてもコメントしました。
最近はネット上で特に制約なく医療上の宣伝ができます。 それを利用して、根拠に乏しい医療行為を、 まるで夢のような検査法や治療法として宣伝している医療機関が時 にみられます。
そして、そういう医療機関ほど露出も多く、 患者さんもアクセスしやすいため、 最初にそういう医療機関を受診してしまって、 スタンダードな精神医療を受けられない方も増えています。
私見ですが、そういう(自称)最先端の夢のような医療行為は、 スタンダードな治療を十分受けたあと、 それでも改善されない場合に選択肢として挙げられるべきものだと 思います。
例えばTMSという治療法があります。最近、 日本精神神経学会から、公式な見解として、 このようなものが出されています。
私はTMSを全面的には否定しませんが、 一部の医療機関のように、「どんな病気にも効きます。 適応障害にも発達障害にも…。費用はウン十万ですが…」 と言い切るのは医療として間違っているとは思います。
そういったことをセミナーでお話しし、 併せて現在の医療界の現実(残念ながら、 避けるべき医療機関もあるということetc.) などもお話ししたところ、皆さん驚いておられました。
とはいえ、こんなことを書かせていただきながら、 自分のクリニックが避けるべき医療機関の一つと認識されないよう 、これからもなお一層気を引き締めなければ、 との思いを強くしました。