あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます

皆さま、遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

皆さまは年末年始はどう過ごされましたか? 私はいつもどおり家族と愛犬とともに自宅で過ごしました。とはいえ、いつも書かせていただくように、ただボーッとしていると調子が悪くなるので、庭の木を切ったり、庭に置いてあった木のベンチや鳥の餌台にペンキを塗ったりして、なんやかやと動いていました



ところで、新春ということで、先日もお伝えした、森田療法の自助グループである「生活の発見会」の機関誌の「新春特別対談」に載せていただいたご報告をしたいと思います。
 今、クリニックの受付に置いてありますので、ぜひお手に取っていただけると幸いです。



なんだか偉い先生になったような扱いでして、恐縮するような面映いような不思議な気分です。実は、これまでこのコーナーに呼ばれるのは、慈恵医大の中村教授や前に森田療法学会長を務められた久保田先生など、錚々たる方々ばかりなのです。まあ今年は編集方針が変わったらしく私のような市井の医師が呼ばれただけなのですが…。
 ただ私としましては、たいへん名誉なことなので、森田療法を改めて勉強し直して自分の考えをまとめ、存分に話させていただきました。



内容につきましては、実際にお目通しいただけると一番なのですが、私のような、森田療法のみでなく他の学派の治療法も学んできた者の意見は、専門家からみても面白かったらしいです。
 森田療法を専門としている同僚からも、「(森田療法だけを専門とするのではない)中立的なスタンスの医師からの意見、例えば『森田療法は内面を探らないので副作用が少ない』、『まず薬物療法を医療機関で実施し、その後発見会を紹介して減薬を試みる』、『認知行動療法は症状への自己集中を同定して、そこに着目させる分、かえってそこにとらわれる矛盾がある』などの発言は面白かった」との感想をもらいました。
 実際、そういうお話しをしたのです。一般的な精神科医から見た森田療法の優れた点ですとか、一般的な精神医療に森田療法の利点を取り入れる方法などを述べました。


それにしても、実は多くの非専門家の医師からも支持されている森田療法が、一般の方からの認知度は低く、認知行動療法にもかなり押されているのはなぜなのでしょう。私も含め、これからも森田療法を広めることに尽力させていただくことが必要のようです。